瑠璃色の華
「いや。仕方がないさ。見えていないのだから。」

と土方は額に青筋を浮かべながら言う。

「まぁ。土方様はお優しいのですね。」

蓮には勿論土方の青筋も見えていたがわざとそう言ってまた歩き出す。

「たく。何なんだお前は…。」

土方が溜め息とともに吐き出した言葉を蓮は聞こえないふりをして無視した。

そのまま暫く歩くと、

「あぁー!!副長が女連れてるー!!」

前方から3人の男が走って来るのが見えた。

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