瑠璃色の華
「自分の命は自分で守る。信じられるのも自分だけ。」

桃が続ける。

「権力争いに負けないために必要なのは知恵と力。負ければ死しか待っておりません。」

もっとも…と蓮が呟く。

「今の国王。父はそれを避けるために妃をお一方しか迎えませんでしたからそのようなことにはなりませんでしたが…。」

ニコリと笑う蓮に土方がふうと息を吐く。

「まぁ。そういうことだ。あまり、3姉妹を刺激するような言動は控えること。」

俺からは以上だ。
と土方は目を閉じた。

「私からも特にないからなぁ。解散だ。」

先程と同じようにそれぞれ立ち上がり部屋を後にしていく。

「行くぞ蓮。」

スッと差し出された手を躊躇なく蓮は掴む。

「じゃあなかっちゃん。」
「あぁ。また後で。」

蓮も一礼し土方とともに部屋を後にした。
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