瑠璃色の華
「大丈夫ですか?斉藤様。」

顔を赤くして目が虚ろな斉藤に声をかけると酒臭い息と共に返事が返ってきた。
「すまないが、部屋まで支えてくれないか?」

斉藤の言葉に頷き一緒に立ち上がる。

「申し訳ありませんが、土方副長にこの旨お伝えしていただけませんでしょうか?」

近くにいた隊士の人に声をかけると「分かりました。」と返事が返ってきたので安心した。

「よろしいですか斉藤様。私は本当に支えて差し上げることしか出来ませんので…。」

申し訳無さそうに斉藤に言うとコツンと頭を叩かれた。

「支えてくれるだけでいいんだ。行こう。」

そして、蓮と斉藤は部屋から出て行った。
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