弟くんと危険な関係!
「いや…!」



あたしはようやく健太から離れた。


半泣きのあたし。



「ほたる。俺、お前が好きだから。」



嬉しい言葉なはずなのに…。
私も好きですって言えるはずなのに…。

健太と両思いだなんて、嬉しすぎるはずなのに…。



なんだかあたしは全然うれしくなかった。


カバンを持って、走って教室を出た。



走ってるうちにどんどん涙がたまってくる。



あたしは昼に舞に言われた事を思い出していた。



『健太とキスしたら大地くんのことふっきれちゃうかもしれないよ』



そんなことなかったよ…。

こんなときでさえ、あたしは大地の事が頭に浮かんで離れない。
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