弟くんと危険な関係!
靴を履き替え、あたしと舞は教室を目指して歩き始める。



「ほたる。」


後ろから名前を呼ばれてあたしは、立ち止まり振り向く。



「あ…健太。」



あたしを見つけた健太が、ニコニコしながら近づいて来た。




「健太…あの…ごめんね…。」


あたしは何となく健太の顔が見れなくて、うつむいていると、

グイッ。


健太があたしの顔を両手で掴み、無理矢理に視線を合わす。


「あやまんなよ。気持ちだけでも十分嬉しかったから。」



優しい健太の手の温もりに溶けてしまいそう…。


あぁ…、健太はやっぱりかっこいい。


けど…
なんでだろう…?


今、健太が目の前にいて、健太で埋めつくされているはずなのに…


どうして大地の顔が浮かぶんだろう…?
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