幼なじみ物語
「碧依、高校はどうだ?やってけそうか?」


そばにいた父親が声をかけた。あたしは唐揚げへと箸を伸ばしながら答えた。


「うん。悟と大輔もいるしね。楽しくなりそうだよ」

「そうか」


父親は食べる手を進めながら言った。
昔から無口な父親は、最低限なこと以外は干渉しないが、ちゃんとあたしの事を思ってくれていて大好きな父親だった。

料理が上手くて優しい母親、美人で元気な姉、やんちゃでかっこつけな弟。これがあたしの家族。みんな大好きだ。

そして、小さい頃からずっと一緒にいる悟と大輔。
あたしはすごく幸せだと思った。




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