幼なじみ物語
「君たちの名前も聞いていい?」

「高村悟です!」

「高村大輔です」

「中村碧依です‥」


あたしはつい小さな声になってしまった。いい人だと思っても、入学2日目に先輩と関わることになるとは思ってなかったあたしは、少しの恐怖心を持っていた。

翼先輩はそんなあたしの頭を撫でた。


「そんな怖がんなくても俺なんもしねぇから。なっ?」


翼先輩はあたしを真っ直ぐに見て優しい顔で笑った。あたしがゆっくり頷くと翼先輩は手を振りながら去っていった。




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