幼なじみ物語
「冗談でこんなこと言うかよっ‥‥俺、ずっと小さい頃から碧依が好きだった。碧依しか見てない」


悟が喋る度に悟の息が耳にかかる。あたしは息が耳にかかる度に、切なくなっていく。そんなあたしを見て悟は離れた。


「返事、また今度聞かせて。ゆっくり考えてよ」


悟はそう言うと部屋を出た。あたしの頭の中は悟でいっぱいになった。




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