空を見上げて
その後も、全部知ってるはずの茜を先頭に、私と蒼をからかい続けるクラスメイトに、適当に話を合わせる私。

ホントに疲れるし…。

桜が席を立ち、茜と婦たちになった時、恐れていたことが起きる。


「青柳さん。」


…この声は。

声の方向へ恐る恐る顔を向けると…

やっぱり。

そこにいたのは秋野さん。

ここは教室。

秋野さんも変なことは言えないだろう。


「どうしたの?」


私も、何もなかったかのように返事をする。

話の内容はわかってる。

忠告したのにって言いたいんでしょう?

それ以外に、秋野さんが私に話しかける理由が見当たらない。

やっぱり、私と付き合ったからって、諦めるような人ではない。

相手が私なら尚更納得してないかも。


「…今日の放課後、少し時間もらえないかな。」

「なに?何かあった?」


なるべくこの場で話を終わらせたい。

まぁ、教室には蒼もいる。

この場で言うわけはないんだけれど。


「勉強を教えてもらいたいの。」


そう来たか…。


「あ、それなら私も混ぜて!!」


茜が突然口を挟む。


「え?!茜が勉強?!」

「失礼な!!」


思わずツッコミを入れてしまった。

私に対してウインクをする茜。

あ…もしかして、この間の話で察してくれた?


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