空を見上げて

今日は茜が機転を利かせてくれたから良かったものの…秋野さんが何か行動を起こそうとしているのは確か。

これから、どう対応しよう。

蒼に頼ってばかりもいられない。

自分で防げるものは未然に防がなきゃ。


「美月、何考えてる?」

「え?」


自分の世界に入り込んでいたらしく、蒼の声で我に返る。


「んや…なんだろう…」


やっぱり、二人には迷惑をかけているような…そんな気がして、話しにくい。

適当に誤魔化そうと試みる私。


「…なに?」

「なんでもないよ!」


多分、この二人に誤魔化しはきかないことはなんとなくわかってはいるんだけど…。


「なんでもないなら教えてよ」


茜まで参戦…。


「なんにも考えてないって!」

「「嘘つき!」」


…もぅ…迷惑かけたくないのに…

私の言い訳なんかお見通しの二人。


「…言いたくない……」

「なんで?」


もう、この二人の辞書には、

『秘密』『内緒』って言葉はないの?


「迷惑かけたくないの!」


心配ばっかりかけてるし…。

しかも、解決策なんて見つからないかもしれない。


「「酔っ払ってる美月の方がよっぽど迷惑」」


ギャフン…
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