空を見上げて
結局、茜も一緒に、マンションまで送ってくれた。

着替えを済ませ、ベッドに倒れ込む私。


…家に一人でいると色々と考えてしまうよね…。

秋野さんが、話だけで終わる相手なのかどうなのか。

それすらも私にはわからない。


『ガラの悪い友達結構いるよ』


蒼がこの間言っていた…。

答えのでないテストをしているような感覚。

解決の糸口の見つからない悩みを悶々と考える。


ピンポーン


チャイムが鳴る。

誰?

モニターで相手を確認する。

え…?

誰も写ってない…。


「はい」


私は恐る恐る声を出した。


『茜ちゃんだよ~!』

「え?!」


モニターにひょこっと飛び出す茜。


『蒼くんもいるよ~!』


その後ろから、蒼も顔を出す。

何やってるんだか…。


「今、開ける!」


私はクスクスと笑いながらオートロックを解錠した。

ホントに仲良しだなぁ。


「どうしたの急に…」

「一人でいたら、しょうもないこと考えてるんじゃないかと思って!」


…茜、あなたはエスパーですか?


「お土産持ってきたよ!」


茜がそう言うと、蒼が持っていたコンビニの袋を私に手渡す。


…………もぅ。

心配して来てくれたんだか、騒ぐために来たんだかわかんないなぁ。

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