空を見上げて
しまいにゃ、掛け布団まで奪われる。

寒いし、茜の体は迫ってくるし…。


「落ちるぅ~」

「はは!だから言ったろ?」


聞いたけどぉ~!

茜が壁際じゃないと寝れないって言ったから、私が通路側になったのに…


「こっちおいで、風邪ひく」

「え?」


蒼は躊躇いもなく、自分の入っている布団をめくる。


「や…でも…」

「早く来い!せっかくあったまってんだから!」


だって…男の子と一緒の布団に寝るなんて…

ありえなくない?!


「なんか、ヤラシイ事考えてんだろ…エッチ!」

「なっ?!」


ヤラシイ事って何っ!

ってか、逆に意識させてんじゃん!


「うわっ!」

「「………」」


思わず、蒼と二人、目を合わせて固まった。


「…ぷっ!ははは!」

「茜のバカっ!」


私が戸惑っているときに、茜のヒップアタックをくらう。

ただでさえ、狭いスペースになんとか耐えていた。

もちろん……

落ちるよね……

ちょうど、蒼がめくっていた布団部分に落ちた私。


「まぁ、降りる手間が省けたって事で!」

「腰、痛いぃ~」

「はは!落ち着いて寝られるね!」


え…ちょ……近いからっ!


腰に手を回され、引き寄せられ、布団をかけられる。


「…今更、照れるなよ。前はもっとくっついてたぞ?」


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