空を見上げて
マジ?

そうだった…。

蒼が、ここに泊るのは3回目。

でも、お酒も飲まずにこんなことになってるなんて…。


「お前、離れなくてもう大変!」


1回目は酔っぱらって、私が蒼の服を離さなかったって…。


「…ごめん」

「可愛いから許す。」

「え…」


…………今…何を……


「おやすみ」

「あ…おやすみなさい」



今…オデコに触れたよね…

暖かくて、柔らかい感触。





まさか…



…キス?



何事もなかったかのように、目を瞑り、眠る蒼。


…夢?



「…あんまり、見られてると眠れないんですけど?」


蒼は片目だけ開けて私を見る。


「は…はいっ!ごめんなさい!」


驚いて思わず敬語になる私。


「…俺も、ごめん。」


そう言って頭を撫でる蒼。

何を…

謝ってるんだろう。

なんで…

恐怖心を感じないんだろう…。

こんなに近くにいるのに。


同じ布団に入っているのに…。
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