空を見上げて
「まぁ、アンタ可愛いから自信持ちな!」


えぇ~?!

童顔=可愛いとは違うと思うよ~?

…『可愛い』って言われて、素直に「ありがとう!」って言えなくなったのはいつからだったかな…。


「そんな顔しないっ!ホント、嘘のつけない子だよね!」


茜様曰く、私はすぐに顔にでるらしい…。

今、どんな顔してたのか、逆に気になるよ…。


「罪悪感とかの話はさ、ちゃんと相原に相談しな?」

「うん」

「嘘のつけない、すぐ顔にでるアンタがここまでクラスメイト騙してんだからすごいよね!まぁ、相原がうまいってか、アイツは素だと思うけど。」

「?」


茜の言う意味がいまいち理解しきれない。

首を傾げている私に茜は微笑んでいた。


「そのうちわかるって!」


茜は私の肩を軽く叩き、みんなのところへ戻る。

なんなのよぉ~。

気になるじゃんっ!

茜の後ろを小走りでついて行った。

みんなの所に戻ると、さっきまで

私が座っていた席は空いていなかった。

…積極的な人だなぁ。


「でねでね?もうすぐ夏休みじゃない?海行こうよ海~!」


海ねぇ。

スタイルいいもんな。

自信あるんだろうね。

まぁ、その前にテストがございますが…。


ってか…。

みんな白い目で見てますけど?

それでいいの?

秋野さんっ!


「あ、美月がトイレ行って、ちょっとしてからいきなり来てさ、ベタベタしちゃって…」

「…そうなんだ」


桜がコソっと教えてくれる。

蒼は蒼で、『アイツ等にちょっとウンザリしてる』とか言っといて、満更でもないんじゃないの?


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