空を見上げて
もともと、自分がお酒なんか飲まないから…

いや、普通の16歳はお酒なんか飲んじゃいけないんですが…。

おつまみと言われても、何を作ればいいのかわからない。

とりあえず、この間チーズ買ってきてたから…

チーズと枝豆を用意して、テーブルの上にセッティング。

あとは…?

なんだろ~?

サラダでも作っておくか。

冷蔵庫の中にあった野菜達を総動員させて、サラダが完成。

お店でも、色々食べてるだろうから、とりあえずこんなもんでいいだろうと一人勝手に判断して、テレビをつけて、一段落。

あとは、蒼が来るのを待とう。


ピンポーン


チャイムが鳴り響き、モニターを見るとそこには蒼の笑顔があった。


『ただいまぁ~』

「あ、おかえり!」


急いでドアを開け、蒼を迎え入れた。

ただいまって…まるで一緒に住んでるみたい。


「どうした?」


靴を脱ぎながら、私の顔を覗く。

なんか、ホントに付き合ってるカップルみたいなんですけど!

その状況に顔が熱くなる。


「美ぃ~月ちゃんっ!顔、真っ赤!大丈夫?」

「え、あぅ、うん!平気!」


何を一人で慌てているのか。

いったい何が平気なのか。

自分でもチンプンカンプン。

もちろん、蒼は私の様子を見て笑っていた。


「って、待って。それ、一人で飲むの?」

「え、うん。美月も飲む?」

「…や、私はコーヒーでいいや」


蒼の持っていた、コンビニの袋を見て驚いた。
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