空を見上げて
「そっか。まぁ、女の子はそれくらい警戒心があったほうがいいのかもね!じゃぁさ、俺のだけ登録しておいて。何かあったら連絡くれよ。」
私の心配をよそに、蒼は意外とあっさりと引きさがってくれた。
そんなふうに言われたんじゃ、断ることもできず、蒼の電話帳を赤外線で送信してもらった。
「非通知でも、電話出るから大丈夫だよ。」
「うん…わかった。」
蒼は、事情は何も聞かなかった。
人を信じられないって、悲しいことだと思う。
でも…今の私には、これが自分を守る最大の手段だから。
「どうする?待ち合わせの時間まであと30分。多分駿河が来るまで1時間くらいあるけど。」
ニカっと悪戯っぽい笑顔で笑う蒼。
「茜が来るまで1時間って…。」
思わず笑う私を覗きこむ蒼の表情は優しかった。
「うん。笑った!」
「…」
「気にしなくていいからね!」
さっきの悪戯っ子のような笑顔ではなく、フワッと柔らかい笑顔を向けられる。
連絡先を教えるのを拒んだのは私の方なのに…。
そんな気遣いまで…。
ホントに優しい人なんだな…。
私たちは、蒼に薦められるがまま、駅前のカフェに入った。
「ここの、ケーキうまいよ。」
「そうなの?楽しみ。あ、でも、ケーキなんて食べたら、食事入るかな…。」
「別腹でしょ!」
ニカっと笑いながらメニューを開き、ケーキセットを薦める蒼。
「男の子で、こういう場所詳しい人も珍しいよね。」
「あぁ、駿河に連れられてたまに来るんだよ。『ここのケーキがどうしても食べたーい』って」
「そうなの?」
ホントに二人は仲がいいんだな。
中学が一緒だって話は聞いたことがあるけど…。
「ねぇ、前から聞きたかったんだけど…。」
「なに?」
私の心配をよそに、蒼は意外とあっさりと引きさがってくれた。
そんなふうに言われたんじゃ、断ることもできず、蒼の電話帳を赤外線で送信してもらった。
「非通知でも、電話出るから大丈夫だよ。」
「うん…わかった。」
蒼は、事情は何も聞かなかった。
人を信じられないって、悲しいことだと思う。
でも…今の私には、これが自分を守る最大の手段だから。
「どうする?待ち合わせの時間まであと30分。多分駿河が来るまで1時間くらいあるけど。」
ニカっと悪戯っぽい笑顔で笑う蒼。
「茜が来るまで1時間って…。」
思わず笑う私を覗きこむ蒼の表情は優しかった。
「うん。笑った!」
「…」
「気にしなくていいからね!」
さっきの悪戯っ子のような笑顔ではなく、フワッと柔らかい笑顔を向けられる。
連絡先を教えるのを拒んだのは私の方なのに…。
そんな気遣いまで…。
ホントに優しい人なんだな…。
私たちは、蒼に薦められるがまま、駅前のカフェに入った。
「ここの、ケーキうまいよ。」
「そうなの?楽しみ。あ、でも、ケーキなんて食べたら、食事入るかな…。」
「別腹でしょ!」
ニカっと笑いながらメニューを開き、ケーキセットを薦める蒼。
「男の子で、こういう場所詳しい人も珍しいよね。」
「あぁ、駿河に連れられてたまに来るんだよ。『ここのケーキがどうしても食べたーい』って」
「そうなの?」
ホントに二人は仲がいいんだな。
中学が一緒だって話は聞いたことがあるけど…。
「ねぇ、前から聞きたかったんだけど…。」
「なに?」