空を見上げて
「え?」


私はニヤッと微笑みながら、問題発言をしたクラスメイトを見た。

そして…。


「うわっ!」

「めっちゃフォームキレイだし!」


イヒっと笑った私。

それを聞いたクラスメイトは固まっていた。


「フリースローが得意なのは、私も一緒なの!」

「何?美月経験者?」


蒼が目を丸くしながら問いかける。

なるべく意識しないように…。

私は自分に言い聞かせるように笑顔を作る。


「実はねっ!」


二本目のフリースローも我ながらキレイに決まった。

ボールが吸い込まれるようにゴールに入る瞬間の音が好き。

私がボールを蒼にパスして、コートを出ようとした時、


「青柳さん、俺と交代!」

「え?」

「体力限界だからよろしく!」


そういって、試合に参加する事になってしまった。


「…美月ちゃんパンツ見えそう」

「なっ!?」


私はドリブルをしていたにもかかわらず、坂下くんのその声で、スカートを勢いよく押さえた。
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