空を見上げて
…。

心臓がドクンと跳ね上がる。


秋野さん達…。

どうして、そんな目で見るの?

私と目が会っても、逸らすことなく見つめる瞳。

その目は、冷たくて…。

敵意を露わにしていた。



6時を30分過ぎて、ようやく茜が登場。

みんな慣れているのか『遅い』の一言で茜は笑っていた。

って言うか…結構な人数集まってません?


「塾とかがない人はみんな集めたよ!」

「まさか、こんなに集まるとは思わなかったよ。」

「そ?今日はボチボチかな?多い時はもうちょっといるよ。」


嫌々参加している人はいなさそう。

でも20人強の参加人数。

バイトや、塾以外の人はほとんど来ているような気がする。

進学校のイメージとだいぶ違う…。

前の学校ではこんな集まりはしたことなかった。

遊び好きの人達が、夜に出歩いているのは知ってたけど、クラスメイトと行動を共にするなんて考えられなかった。


「青柳さん、俺、塾サボってきたし!」

「えぇ?!大丈夫なの?」

「大丈夫!青柳さんと話したかったし!」


いや…ですから、私はあんまり…なんて、みんな知らないんだけど。

坂下くんが、はしゃぎながら走って行く。

塾サボるなんて…。

よっぽどだよ…。


「…美月は大丈夫か?」

「え?」
< 19 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop