空を見上げて
仲間2
今日は金曜日。

例の心くん主催の飲み会の日。

先週と同じ、駅前にまたまた私はフライングで付いてしまった。

茜がいつも遅いのを考慮したつもりだったのに…。

どうしようかなぁ。

薄暗くなってから、一人でこんなところにいるの…

かなりイヤなんですけど…。

でも、茜的に考えるとあと一時間近く

来ないんじゃないかなぁ。

どっか行って、時間までに迷子になっても困るしな。

そんな事を考えながらどこにも行けずにウダウダしていた。


「一人で何してんの?」


誰だ?

クラスにこんな人いないよね…。

声の先には男の人が二人。


「…待ち合わせで……」


もしも、私が覚えてないだけだと困るから…

一応無難な返答をする。

ホントの事だし。


「じゃあ、友達来るまであそこでコーヒーでも飲まない?」


…これは…

もしかして?

いや、もしかしなくても…

また…ナンパってやつですよね?

駅前が見渡せるこの間、蒼と二人で行ったカフェに誘う男の人。


「もうすぐ来ると思うんで…」


距離をとりたくて後ずさりしながら、答える。


「そんな警戒しないでよ!」


いやいや!

普通、警戒するでしょうっ!


「友達来たら、一緒に遊びに行こうよ!」


無理無理無理!
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