花とアイドル☆《完》
「がんばって。

でも――ムリしないでね」


たった2時間の仮眠しかしてない
のに。


どうしても、心配になってしまう。


「サンキュ♪ 

でもだいじょーぶだから」


拓斗は、言葉通り全く疲れを感じ
させない笑顔で言う。


「今しかできない役だからさ。

とことんまでやるっきゃないっ
つーか、まあ、そんな感じ?」


「――あ、あの……!」


言おうとして、花乃は一瞬躊躇
した。


恥ずかしいし――自分なんかが
こんなこと言っても、逆にあつか
ましくないかな? ――そんな
ことを考えて。
< 181 / 474 >

この作品をシェア

pagetop