花とアイドル☆《完》
――よし、これでOK♪


鏡で全身をチェックして。

最後に、空気を入れ換えるために
開け放してあった窓を閉めようと
、窓際に移動する。


穏やかに吹く風が気持ちいい。


つい、外を見ながら『う〜ん』と
伸びなんてしていたら。

門の前に、見覚えのある車が静か
に停車するのが目に入った。


――あ、朱鷺田さん?


案の定、運転席から降りて来たの
は、拓斗のマネージャーの朱鷺田
さんという男の人だった。


拓斗は、移動は全てマネージャー
の送り迎えでしているそうなので
、時々、朝に顔を合わせたことが
ある。


といっても挨拶しかしたことない
けれど、20代後半くらいの、
スーツをビシッと着こなした、
大人っぽい人だった。
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