花とアイドル☆《完》
「何?
花乃さんがどーかした?」
食べ終えた弁当の容器を片付け
ながら聞いてくる拓斗。
奏は、少しの間をおいてから、
いつもどおりの低い声で告げた。
「今朝は、重要なシーンの撮影前
だったので、言うのを控えていた
が……。
ああいう行為は、感心しない」
「――は?
ああいう行為って?」
「庭先で大声を出していたろう。
しかも呼びかける相手は若い女性
だ。
近所一帯の住人には本郷さんから
声をかけてもらっているが、
住人じゃない人間が前を通ること
もある。
誰かに見られたらどうする」
『声をかけてもらっている』
――つまり、『何か』見ても、
見なかったことにしてもらったり
、万一マスコミなんかが取材に
来ても、決して協力しないように
と、あらかじめ頼んであるのだ。
花乃さんがどーかした?」
食べ終えた弁当の容器を片付け
ながら聞いてくる拓斗。
奏は、少しの間をおいてから、
いつもどおりの低い声で告げた。
「今朝は、重要なシーンの撮影前
だったので、言うのを控えていた
が……。
ああいう行為は、感心しない」
「――は?
ああいう行為って?」
「庭先で大声を出していたろう。
しかも呼びかける相手は若い女性
だ。
近所一帯の住人には本郷さんから
声をかけてもらっているが、
住人じゃない人間が前を通ること
もある。
誰かに見られたらどうする」
『声をかけてもらっている』
――つまり、『何か』見ても、
見なかったことにしてもらったり
、万一マスコミなんかが取材に
来ても、決して協力しないように
と、あらかじめ頼んであるのだ。