花とアイドル☆《完》
言葉の端々から、みずほなりの
優しさが伝わってきた。


――あたし、みずほちゃんにも
すごく心配かけてる。

ダメだな、こんなんじゃ。もっとしっかりしなきゃ……。


「うん、分かった。

がんばって考えてみる!」


今はまだ、答えは見つからない
けど。


できれば、『ここにいたい』って
気持ちを大事にして、いい答えを
見つけたい……。


「うんうん、がんばれ!

――さてと、それじゃそろそろ
行こっか。時間ヤバいかも」


みずほに促されて腕時計を見ると
、たしかに午後からの講義まで
数分もなかった。


「ほんとだ! 急ごう!」


乱暴に荷物をまとめると、二人は
大急ぎで駆け出したのだった。


     ☆☆☆☆☆
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