花とアイドル☆《完》
「ちょうどよかったわ。

花乃さんもお茶になさいません?

今日は、拓斗さんがおやつを用意
して下さったんですよ♪」


奈津美さんは、入口に佇む花乃の
脇を通って中に入り、テーブルに
2人分のコーヒーを並べながら、
ニコニコ顔で言う。


「おやつ?」


「アハハ、そんないーもんじゃ
ないけどネ〜」


拓斗の視線を追って見てみると。

ソファの上に、某製菓会社のロゴ
が入った紙袋が置かれていて、
お菓子のパッケージらしきものが
頭を覗かせていた。


「昨日、ここの新製品のCM撮影
だったんだ〜。

だから、大量のお土産☆

苺のミルフィーユをイメージした
チョコなんだって」
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