花とアイドル☆《完》
「うん!

それに、なんとなくだけど、
前の冷たい感じみたいのがなく
なって。

何も言わないけど、認めてくれた
のかなぁって思ってるんだ」


例の一件の後も、拓斗の送迎の
際にたまに顔を合わすだけで、
これといった会話は得にしていな
いのだけれど。


雰囲気から、花乃はそんなふうに
感じていた。


「あ! 
そーだ、それにね!」


昨夜入ったばかりの、とびきりの
ビッグニュースを思い出して。

花乃は、思わず声を弾ませる。


「なに、どしたのよ?」


「今週末、朱鷺田さんが拓斗クン
のスケジュールすっごいがん
ばって調整して、2日間のお休み
にしてくれたの。

それで、なんと、みんなで旅行に
行くことになったんだ♪」
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