花とアイドル☆《完》
みずほの呆れ声に花乃はハッと
我に返り、あわてて表情を引き
締める。


そんな花乃を横目で見ながら、
みずほは苦笑いしつつ言った。


「まあ、状況は分かったけど、
それでも一応は気をつけなさい
よね」


「え?」


「拓斗と一緒に行動したり、
出かけたりする時間がぐっと
増えるんだからさ。

気をつけるにこしたことはないで
しょ」


「そっか……そうだよね」


しっかりしたみずほの発言に、
花乃は期待で舞い上がっている
だけの自分を反省した。


――朱鷺田さんにも『気をつけ
る』って言ったくせに……ダメ
だな、うかれてばっかりじゃ。


「分かった。
ちゃんと気をつけるよ!

ありがと、みずほちゃん」
< 305 / 474 >

この作品をシェア

pagetop