花とアイドル☆《完》
――あ……。

『話』って、このことかな……?


そう思い、花乃は小さく頷いて、
耳を傾ける。


「花乃さんを傷付けることとか、
こないだみたいな卑怯なやり方は
もう絶対するなって言っといた」


「ありがと。

でもあたし、もうぜんぜん気に
してないからだいじょーぶだよ」


花乃が気遣ってそう言ったが、
拓斗は軽く頷きながらも、

「ウン。

でも、オレと朱鷺田さんの信頼
関係の問題でもあるからさ。

そこはキッチリさせときたかった
んだ」


と、よどみない声で答える。


「――そっか。

それで、朱鷺田さんはなんて?」


「謝ってくれたよ。

もう絶対しないって約束も」


「そかぁ〜、よかったね!」
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