花とアイドル☆《完》
―――え……!?


声は、真後ろから届いた。


トーンはやや低め。
でもよく通る、澄んだ声。

振り返る前から、何だか予感がしていた。


だって、あの、ほんの少しだけ
あどけなさを残した瞳に、ぴったりの声だったから。


「たっくん! 

え、どーしているのぉ!?」


愛香さんが叫ぶのと、花乃が振り返ったのはほぼ同時だった。
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