花とアイドル☆《完》
でも、遥は、感情の読み取れない
複雑な表情で、黙って花乃の
言葉を待っているように見える。


『なんですかそれ?』と茶々を
入れることもなく……。


その様子に、何か確信めいた
ものを感じて、花乃は言葉を
続けた。


「そのコのブログにね、いつも、
『自分だけが本当の結城拓斗を知ってる』
って、書いてあるんだって。

――今、遥クンが言ったみたい
に……」


ピクリと、遥の片眉が動いた。


「――へー……」


「き、昨日の夜、友達から電話が
あって……。

また、教えてもらったの。

そのコの、名前がね――」


「知ってますよ。

マキノハルカ――っていうんで
しょ?」
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