花とアイドル☆《完》
花乃の言葉じりを奪って。


そう告げたのは、他でもない、
遥本人だった。


――――!!


「――それじゃ……それじゃ、
やっぱり……!?」


「二回生の間でも、そんなに
ウワサになってるとは思いません
でした。

ちょっと目立つことしすぎちゃっ
てたかな」


イタズラをとがめられた少年の
ような声で、遥は軽く笑う。


――まさかと思ってたのに……。

本当に、そうだったの……?


「なんか様子がおかしいと思った
ら、昨日から感づいてたんだぁ」


クスクスと笑い声をもらしながら。


遥は、まっすぐに花乃の目を
見て、言った。


「そーですよ。

――それ、ボクです」
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