花とアイドル☆《完》
「やっぱり、拓斗も気づいてる
んだね……」
「え――? 何を――」
その問いは、遥の声に遮られた。
「なんでもない。
ゴメン、拓斗。ボクは一度教会の
方へ戻る。
この先の道、ずっと行ってみた
わけじゃないから――。
もう一度、探した方がいいかも
しれない」
そう言うと、遥は拓斗をその場に
残したまま、立ち去ろうとする。
「あ、待てよ――!」
振り返って遥の背中に呼びかける
と、遥は一度だけ立ち止まって、
「ゴメンね、拓斗……」
拓斗に背中を向けたまま。
ほとんど聞き取れないような
か細い声でそう呟くと。
何かを振り切るように、その場
から駆け出した――。
☆☆☆☆☆
んだね……」
「え――? 何を――」
その問いは、遥の声に遮られた。
「なんでもない。
ゴメン、拓斗。ボクは一度教会の
方へ戻る。
この先の道、ずっと行ってみた
わけじゃないから――。
もう一度、探した方がいいかも
しれない」
そう言うと、遥は拓斗をその場に
残したまま、立ち去ろうとする。
「あ、待てよ――!」
振り返って遥の背中に呼びかける
と、遥は一度だけ立ち止まって、
「ゴメンね、拓斗……」
拓斗に背中を向けたまま。
ほとんど聞き取れないような
か細い声でそう呟くと。
何かを振り切るように、その場
から駆け出した――。
☆☆☆☆☆