花とアイドル☆《完》
「――わ……!」



どう声をかけていいか分からず、
無言で廊下に立っている花乃に
気づくと、拓斗は明らかにぎょっとして立ち止まる。



「び、びっくりした〜」



「あ、あはは ごめんなさい」



「リアルにしんぞーに悪いって。

どーしたのこんな時間に?

もしかして、起こしちゃった?」



小声だが、気遣うような声。


「あ、うん、さっき起きたのは、
起きたんだけど……」
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