皆さん聞いてください
僕は彼女を家に呼びました。



あえて家に呼んだのは、
別にいやらしいことをしようと思ったからではありませんよ。


昔から我が筒井家は貧乏でしたが、ちょうどその頃、うちの親父が事業に成功しましてね。


新しく家を建てたんですよ。


それをカレンに見てもらいたくて、家に呼びました。


どうして冷たくするのかと、理由を尋ねると、すんすん泣きながら教えてくれました。



「だって・・・、もうすぐ卒業して会えなくなるもん・・・。もう、この学園生活が終わっちゃうんだと思ったら切なくて・・・。もう、筒井くんが隣りにいなくなるんだと思ったら悲しくて・・



カレンが心境を打ち明けてくれた瞬間でした。



< 20 / 51 >

この作品をシェア

pagetop