好きなの。【短】
昔から感情を顔に出すのは苦手。
でも、だからって本当に何も思ってないわけじゃない。
無関心なわけじゃない。
玲雄が女の子といれば、
悲しいし苦しい。
私が何も言わなくても、
わかってほしいの。
……そんな自己中でばかな考えを持つ私はきっと、いつまでたっても成長しない。
玲雄は私に告白してくれたけど、
何考えてるのかわかんない。
…なんで私と付き合ってるの?
私のこと好き?
…ちゃんとまだ、玲雄の彼女だって思ってくれてる?
メールも電話もたまに来るだけで。
私からなんて、怖くてとてもできない。
一緒に帰っている以外
それらしい事なんて、なんにもないんだ。
……もしかしたら、
言い寄ってくる女の子たちから逃れるために
"彼女"って肩書の存在をつくっておいたとか。
玲雄はそんなことする人じゃないって分かってるのに。
そんなことまで考えてしまう私が
1番嫌いだ。