卒業〜君のとなり〜

「少年鶴田は深ぁく傷つき、しばらく女恐怖症だ」

「うっそ、ウケる」


大袈裟に手と手をそっと胸に当てていた鶴田が、ウケるじゃねーしと笑った。


「あー

あと最初の頃の親睦会みたいなレクレーションで、ドッジボール大会やった時。俺が投げたボールが」

「「顔面直撃!」」


「ハモったし!」


お互いを指差して、思わずゲラゲラとお腹を押さえて笑った。



「あれ、ほんっと痛かったんだからね!」

「でお前、鼻血出して」

「…そういえば出した!そうそう!そんで、私アンタにビンタしてお返ししたんだ!」

「ビンタどころじゃねーよ。グーで殴られた」

「うっそー?」

「あれはマジで痛かったよ。女こえーって思って」

「あ!てかあれ私まだ謝られてないんですけど」

「バーカ。もう時効だろ、あんなん」

「もう、またバカって言った…」

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