卒業〜君のとなり〜

「またね」

「おう」


鶴田がくしゃっと笑った。


笑顔で、私の大好きな笑顔で

手を振って背中を向けた。



よかった。

あと何秒か鶴田がこっち向いてたら、泣いてるとこ、みられる所だった。


涙がこれでもかってくらい、溢れては落ちた。


手の中の第二ボタンを握り締める。

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