双子
「あたしがあんたに負けるなんてありえないありえない!だってあたしは可愛くてモテて人気者なんだよ!?それに対してあんたは可愛くないし陰気だし、渉君おかしいよ。優君だってそう!おかしいおかしいおかしい何であたしは好かれないの？あんたより努力はしてきたつもりだったのにあんたより上に行こうと頑張ってたのに何で何で何であたしの方が何だって上なのに!!」
茜が吐き出した言葉が刺さる。
こんなふうに思われてたんだ、と。
「茜、ごめんね」
「うるさいうるさいうるさいうるさい!!いつもそうやってあたしを汚らしく見せたいの?なんなのなんなのあんたなんか大嫌い!生まれてから一度も好きだ何て思ったこと無かった!!あたしの邪魔しないでよ!あたしのクローンのくせに、クローンが母体の上に行こうとしてんじゃないわよ!」
