双子
駄目だよ優君、愛忙しいから」
あたしより先に、茜が返事をした。
忙しかったけ、脳内検索をかけた。
「無理に誘っちゃ悪いよー」
「そうなの?愛ちゃん」
検索結果、該当0件。
特に用事などは無し、という結果を脳は算出した。
「えぇーと…そんなには忙しくは無い、ですかね」
「んじゃー3人だね。土曜日よろしくね」
「じゃあ、俺も行くわ」
「えっ、さっき行かないって言ったじゃん」
「気が変わったんだよ」
そんな訳で土曜日遊ぶ約束が取り付けられた。
異性と遊ぶのは5年ぶりだった。
茜の力を借りてこうなったけど、案外楽しみにしている自分がいた。