双子
「顔が林檎みたいですけど」
敬語で話された、何だこの違和感。
「バカですね、顔が林檎になったら人類破滅しますよ」
「……もしかしてバカ?」
至って真面目に返したつもりだったが、おかしかったらしい。
渉はツボに入ったのか、笑っていた。
「お、これよくね」
笑い声が止み、聞こえた声。
渉が手に取ったのは、星型のキーホルダー。
×2個。
片方は青色、もう片方はピンク色だった。
ピンク系が好きなあたしが反応しない訳は無く。
「か、かわいい」
思わず声がもれた。