双子



理科で愛のノートを奪取したので、あたしは上機嫌でお昼までの授業を受けた。


ノートが無料で手に入ったし、ね。
愛のくせに可愛いもの持ってるからよ。

お弁当をスクールバックから取り出すと、愛がこっちを見ていた。

「茜、一緒にたべ…」

「高野君達、一緒に食べようよ」

遮った。


ワザとだった。

愛は少ししゅんとしながら1人で食べる用意をしていた。
あんたにはこっちの方がお似合いよ。

ところが、高野君達がこんな事をいった。

「そこのあんた、」

「も、一緒にどう」


予想外だった。
しかも兄弟でセリフを分担してた。

愛も予想外だったらしく、口が開いていた。

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