双子


「えっ。何それ、おかしいよ渉君」

思わず口から出た。
軽くて口にてを当てて、笑いながらこう言った。

似てるようで似てない、なんて。
肯定されてるのか否定されてるのかよくわからないけど、

ありえない、ありえない。


「....えない」

「茜今何か言った?」

「んーん、何でもないよっ」

「あ、そう」

愛に聞こえていたようだったので、笑顔で対応した。

「性格とか正反対なのに、好みは似てるんだものな。」

「あぁー、確かにそういわれればそうかもね」

「まぁ、そこは一応双子なので」

と、愛は軽く説明し昼食を再開した。

会話が途切れたので、あたしは高野君達に近づく為に話題を提供した。

「ねね、あたし渉君たちとどっか行きたい!!」


「ん、いいよ。いつ?」

案外、OKが貰えるとは思わなかった。

「んとね、今週の土曜日何てどうかな」

「あぁいいよ、おっけ。渉もOKだよね?」

「いや、俺はやめとくよ」

「あれ、そう?」

渉君はいかないのか…

「愛ちゃんも一緒に行く?」



< 30 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop