双子


「駄目だよ優君、愛忙しいから。無理に誘っちゃ悪いよー」

「そうなの?愛ちゃん」

愛を行かせないがために、咄嗟に出た言葉。
邪魔されるなんて絶対に嫌だった。


「えぇーと…そんなには忙しくは無い、ですかね」

こいつ…
今すぐ罵りたかった、けどそういう訳にも行かなかった。


「んじゃー3人だね。土曜日よろしくね」

「じゃあ、俺も行くわ」

「えっ、さっき行かないって言ったじゃん」

「気が変わったんだよ」


愛が行く事になって、渉君が急に行きたいと言い出した。


また…


もしかして、渉君、



いや、絶対にそれは無い。



何故なら、

私はお姉ちゃんで可愛いからだ。

愛に負けるはずなんて無い。

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