双子



楽しそうに喋る、愛と渉君が目に映った。


なんなの、あれ

なによ、あれ



どうしてあたしと喋る時より楽しそうなの、
おかしいでしょ、


下唇を血が出そうなくらいかみ締めた。


ずるいずるい。


下唇が青くなり始めた頃、肩を叩かれた。

「誰よっ」



「えっ、ごめん。どうしたの茜」



麻由だった。
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