双子
時が止まった、と感じる同時に一瞬にして血の気が引いた。
心臓が早く動いた。
目を見開いて、口が半開き状態のあたしの顔はおかしかったと思う。
「それでね、愛に協力してもらおうと思って…って愛?聞いてる?」
「んん?ああ、何々?」
反応が2秒ほど遅れた。
「だーかーら、協力してくれるよねっ」
「えっと…」
何ですぐにいいよ、って言わないんだろう。
大体あたしはあれの事好きじゃないし。
茜と高野渉ならお似合いじゃないか。
承諾しない理由が無い。
「うん、いいよ」