双子



時が止まった、と感じる同時に一瞬にして血の気が引いた。

心臓が早く動いた。

目を見開いて、口が半開き状態のあたしの顔はおかしかったと思う。


「それでね、愛に協力してもらおうと思って…って愛?聞いてる?」


「んん?ああ、何々?」

反応が2秒ほど遅れた。

「だーかーら、協力してくれるよねっ」


「えっと…」


何ですぐにいいよ、って言わないんだろう。

大体あたしはあれの事好きじゃないし。


茜と高野渉ならお似合いじゃないか。



承諾しない理由が無い。


「うん、いいよ」

< 42 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop