双子



「ぎゃっはっはっはっ!!何やってんのぶふぉ」

この声、まさか。

「…高野渉…」

最悪だ、と内心思った。
ベットから落ちたのと、それを見られたことで。

「そうだよ、高野渉様だよぶくくくく」

「そんなに笑わなくたっていいじゃないですか」

渉は笑いが止まらないらしく、ずっと笑っていた。


何だこいつ、失礼すぎる奴だと思ったけど、そんなに悪い気はしなかった。


「何で貴方は此処にいるんですか?」

「俺は普通に頭痛。お前は?」

「えぇっと…あたしは」

どうしよう、仮病ですなんて言えないよね…
此処は無難に腹痛と言っておこう。

「ふくつ「仮病だろ」…よくご存知で」





< 45 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop