双子
「んー、自分はいい子ちゃんですって感じっ」
「あーわかるわ」
うるさい黙れ、あたしがどんな気持ちで過ごしてるかしらないくせに。
「妹の愛ちゃんは大人しいよねー。正反対だわ」
「あんま喋った事無いからよくわかんないけどいい人そう」
「っていうか双子じゃん?顔とか茜とそっくりなはずだから可愛いと思うんだ」
「そうかなー」
好きなだけ言い合うと、女子生徒たちは出て行った。
あたしより愛の方が上なわけない、あたしは頑張った。
愛より上になる為に。
人気者にだって、なったのに。
何で比べるの、どう考えたってあたしの方が上じゃない。
暗い気持ちで愛を待ち用件を話し終えた後、あたしは教室へと戻った。