双子
「可愛いね」
階段を下りると、いつも以上に着飾った茜が居た。
服のこと良く知らないから、
上の服は良く分からなかったけど、下はスカートとニーソックス?とかいうのを穿いていた。
太腿くらいまでの靴下が人気だって、茜が言ってたから知ってる。
すごく可愛くて、思わず口から出た。
「そう?でも渉君が来るんだから当たり前だよ!」
「あ、はは。そうだね」
ああまたぎこちない笑い方。
複雑だ。
「愛今日珍しいね、足出してる」
「え、あぁ。友達から貰ったの」
嘘をついておいた。
「えっと、駅前9時集合だからもう行かなきゃ」
時計を見るともう8時45分。
「そうだね、行こうか」
今日を、楽しくすごそうと思った。