双子





「だっ」


「だ?」


「だから…、そのな…恥じらいと言うか…へタレだからというか…」



目線をやや右下に向け、真っ赤なお顔でそういいました。
何だこいつ、可愛いな


「へぇへえっ、ヘタレなんですか」


へぇ、がまともに言えずおかしな言い方になってしまった。

机にうつぶせになっている渉。
新鮮だ、耳まで真っ赤。



「へぇっへぇー、」


笑いながらその場を退散してみた。
渉はなにも言わない、よほど恥ずかしかったらしい。


その後、笑いながら
廊下に出て時間を潰し、始業のチャイムがなると同時に教室へ入った。
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