17歳の約束


――――――――――



「香奈っ!!待って!!」

はぁ…はぁ…
私は息を切らしながらも香奈のもとへと追いかけた。

香奈は学校から少し離れたところをトボトボ一人で帰っていた

「望………?」

「はぁ!はぁ!…香奈ーっ!よかったぁ!まだここにいたんだね」

「望…。私さ…さっき二時間くらい待ったよ…」


え……………っ……
二時間……?

「え…、でも、集会は?」

「早く終わったから望のクラス行って望のことたくさん呼んだんだけど…望気づいてくれなくて…」

そうだったんだ………
ごめんね香奈っ…!!!

「香奈っ!」

「………え?」

ぎゅうって私は香奈を抱きしめた

「ごめんね…ごめん…」

「そんなに謝らないで…!勝手に帰ってごめんね…?」

「そんなことないよ。私が…私が気づかなかったから悪いんだよ。ごめん」

「望ぃ〜〜ッ!!」

香奈は泣いていた…。
私は香奈が泣いた理由を知らなかった。
ただ、私が悪いんだと思いこんでたんだ…

だから…聞かないと気がすまない。

「香奈…ごめんね…。私のせいで…。泣かせちゃったよね?」

「違うのっ………」

「え…………?」

「私ね…ずっと望に相談しようと思ってた…」

相談………………?

「実はね………。私…彼氏いるじゃん?」

そう、香奈には年上の彼氏がいる。頼りになる大人の彼氏。香奈は一年のときいつも自慢してた…

「うん…?」

「それでね…、私…その人の子供…妊娠してて…」

……………は……い……?


なんですとぉーー?!?!

「に…妊娠って!!産むの?!」

香奈はこくんと頷いた。

「香奈!ちょっと!産むなら学校来れないんだよ?!」

「…知ってるよ…?」

なんで知ってるのに産もうとするの…?
香奈は私と会えなくても平気なの…?
今日の朝約束したじゃん。クラス違くてもいつも会えるって……………。

「香奈………。私はやめたほうがいいと思うよ…」

「望……………」

「そんな香奈大嫌いっ!!!!」

今日一番の大声だった…



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