17歳の約束
私は香奈がいたところからかなり離れたところまで走った…
走って走って走った……
涙を隠すようにして…。
自分勝手なのはわかってる。
だけど、香奈にはわかってほしかった。
私がクラス違くなってほんとうに不安だったこと…それに、私がどれだけ香奈のことを思っているか…。
香奈にはわかっててほしかったのにな………。
涙が頬を伝わる………
もう空は薄暗くて…
足元もよく見えない…
電球がきれたのか電灯がポツポツと消えたりついたりする…
「はぁ〜あ…」
その時…後ろから声がした
「望ー!!」
「え?…奈津美?!」
「望ー!よかったぁ、ここにいたんだね〜」
奈津美は息を切らしていた
奈津美とは家の方向も帰る道も違う…
なのになんでここにいるの?!
「奈津美…なんで…?!」
「望が心配で追いかけてきちゃった!!」
ニコッと笑ってピースサインを出す奈津美。
「奈津美にこんな顔見られちゃったね…ぐすっ」
少し笑ってみせた
「何があったの…?あたしに話せる?」
「…うん」
私は奈津美に香奈のことを話した